程度の差こそあれ昨今ではどのような仕事でも他者との関わりが発生するかと思います。
他者と関わっていく以上時には誤解が生じたり、もしくは業務上の利害関係によって、あなたに対するクレームや苦情を訴えられる事があるかもしれません。
本日はそのような苦情に対応する5つの方法をお伝えします。
業務上での苦情・クレームの原因とは
業務上での苦情やクレームは殆どの場合誤解や偏った情報によって発生します。
例えばAさんは会議のプレゼンで質問された際に返答ができませんでした。後ほど知ったのですが他の同僚は知っていた内容をAさんだけが知らなかったようです。そこでAさんはあなたに詰め寄ります。
「なぜ私に情報を与えてくれなかったのですか?」「私に恥をかかせようと思ったのですか?」
苦情・クレームに適切な対応ができないとどうなる
もしもあなたに対する苦情やクレームにあなたが対応出来なかったとしたら、あなたとAさんに間には大きな溝が生まれてしまいます。
これは今後仕事をしていく上で障害になるだけでなく、Aさんはことあるごとにあなたに対するクレーム・苦情、そしてあなたの評判を貶めるような話を同僚に言いまわるかもしれません。
どんな小さなクレーム・苦情であっても軽視してはいけない理由がここにあります。
苦情・クレームに対応する5つの方法
ではどのように苦情・クレームに対応していくべきでしょうか。
早速紹介していきます。
Listen
まずは聞き手に徹しましょう。決して話を遮ってはいけません。
下記の項目に注意しながら相手の話に傾聴しましょう。
- オープンな気持ちで話を聞く
- 話をきちんと最後まで聞く
- 話している内容を理解しようと努力する
- 大事なコメントには相槌をうったり、その言葉をあなたの口で再現する(リフレーズ)
ありがちなのは最後まで話を聞かずに反論を開始してしまうミスです。
私も感情的な相手に対して感情的に「ちょっと待って」と強く制したのちに反論をしてしまう事が過去にありましたが、これでは決して問題は解決できません。
Empathy
次にあなたがすべきは「共感」する事です。
同情ではありません。同情したり、そのような素振りを見せてしまうと相手は益々感情的になってしまいます。
先ほどのAさんの例で説明します。
「恥をかかせようとおもったのですか?」というAさんのコメントに対して
「恥をかかされたと思ったのですね。(かわいそうに)それは失礼しました。」
などと返答するとさらにAさんは
「馬鹿にしているんですか」と感情をあらわにするでしょう。
ここで大事な事はあなた自身がAさんだったらどう思うかという事を想像し、そしてその感情に共感を示す事です。
「確かに私がAさんの立場でも恥をかかされたと思うでしょう。それは私だったとしても耐えられません。」
と相手の立場に共感して一旦受け止めます。
Ask
話を最後まで聞き共感を示したら次に質問する事で事実を確認していきます。誤解がある場合にはここで解消します。
「少し質問しても良いでしょうか。なぜAさんは自分だけが情報を得ていないを思ったのですか?」
と直接的に聞いてみましょう。
「プレゼンのあとにBさんがやってきてこう言ったのです。Aさん質問に答えられず大変だったね。でもあの質問に対する解答ってみんな知ってたんじゃないの?聞いてなかった?」
「それでCさんにも聞いてみたところ、Cさんも知っていると教えてくれました。」
「つまりあなたは私にだけ情報を伝えていなかった。」
こういった解答が戻ってきたら、さらに詳しく聞いていきましょう。
「BさんやCさんは、具体的にどの情報を知っていると言っていましたか?」
「BさんやCさんは誰からいつ情報を聞いたと言っていましたか?」
など具体的に質問をしていきましょう。
そうすると事実としては
Aさんのいう情報というのはあなた自身も知りえないもので、BさんとCさんは憶測でAさんに間違った情報を伝えたなどと
誤解がある事がわかってきます。
上述しましたが、業務上の苦情・クレームは小さな誤解から発生します。
そしてそれを放置すると取り返しのつかない亀裂・軋轢を生むリスクをはらんでいます。
補足:苦情を露わにしないタイプへの対応
Aさんのように直接あなたに苦情を訴えてくる人ばかりではありません。中には何故かとげとげしい対応をしてきたり、今までと違う対応であなたに苦情を遠回しに伝えてくる人もいます。
私自身の経験から日本人は特にこのタイプが多く注意が必要です。
このようないつもを違った対応を示す同僚がいたら下記のように質問してみましょう。
一般的な質問
「最近調子はどうですか?」などと質問すると、その際に「いいわけないでしょ。」などと感情を吐露される事があります。一旦感情を掴めばこっちのものです。上記のように対応していきましょう。何か
「困っている事がありますか」
「何が不満なのですか?」のような直接的な聞き方は挑戦的に受け止められますので、一般論として「困っている事がありますか?」などと聞いてみましょう。この場合も感情を吐露してくれる可能性があります。
Confirm
誤解が解けたらここでその事を確認します。
その際に有効なのは相手の言葉に近い言葉で再確認する事です。
これはLikingというテクニックなのですが、一般的に人間は同じような言葉やしぐさをする人を信用しやすい傾向があります。Likingというのはこの人間の特性を活用して相手の同意レベルを上げる方法です。
「なるほど。ではプレゼンの場での解答はリーダーであるあなたさえ知り得なかったもので、BさんやCさんはきっと違う情報の事と誤解されたんですね。」
「おそらくAさんのいうとおり、プレゼンでの解答は私も知り得なかったし、BさんやCさんはきっと違う情報を勘違いしたんじゃないかな。」
Suggestion
苦情・クレームに対する誤解が解けたら次に行うのは「根本的な問題解決」です。
Aさんの例の場合には、「質問に回答できなかった」という根本問題が依然存在しています。
そこであなたがやるべき事はAさんと一緒に問題解決を行うための提案を行う事です。
ここまで出来ると、苦情・クレームを訴えた相手はあなたに感謝し信頼関係が生まれます。
「ところで、まだ質問に対する回答が出来てませんね。どうでしょう。明日時間をつくって一緒にどうやって回答するための資料をまとめるか話しませんか?」
まとめ
今回は苦情・クレームを訴えてきた相手に上手に対応する5つの方法をお伝えしました。
私自身、誤解を軽んじたために後々大きな問題に発生する事例を経験しました。
そこで学んだのが今回お伝えした「どうやって苦情・クレームに上手に対応するか」そして、さらに言えば「感情を吐露してくれた相手との距離をグッと近づけるにはどうしたらいいか」という事です。
上記方法を実践する事で私自身多くの仲間に恵まれ成功を収めてきました。
ぜひ皆様にも実践して頂きたく共有させて頂きました。
ここまで読んで頂きまして誠にありがとうございました。
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