この記事でわかる事
海外で唯一の日本人としてプロジェクトをリードする事になったらどうしますか?
この記事を読んで頂く事で下記の知見を得る事が出来ます。
- 直面するかもしれない困難をあらかじめ想定できる
- なぜそのような困難が生じるのかの理由を予測できる
- プロジェクトをリードするコツを理解できる
海外で働くコツなどをYouTubeでも紹介しています。興味があれば見て頂けると嬉しいです。
筆者紹介
外資系企業勤務。
シンガポールで唯一の日本人としてアジア各国のマーケティング業務をリード・サポート。
詳細はプロフィールをご覧ください。
直面するかもしれない困難
仕事に対するコミットメントの違い
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海外でプロジェクトを率いるようになった時に必ず直面すると思われるのが仕事に対するコミットメントの違いです。
我々日本人は責任感が強く、一旦引き受けた仕事はどんなに忙しくても期限内に完了させようと努力する事が大半です。
ところが、様々な国と仕事をすると、コミットメントの高さに大きな違いがある事に気づくと思います。
特に散見される現象として
- プロジェクトの重要な会議に参加してくれない
- 提出物の期限を守らない(それでも提出してくれればいいですが。。。)
- 提出してくれない
- メールへの返信がない
こういった事が頻繁に起きます。
私も実際このような事象を多数経験し、
「自分がたった一人でプロジェクトを率いらないといけない。」「誰も協力してくれない。」
と寝れない日々を過ごしたこともありました。
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![](https://www16.a8.net/0.gif?a8mat=3NMZLZ+B2B0HE+54BA+60OXE)
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言葉の壁
![壁](https://expatlife-sg-tokyo.online/wp-content/uploads/2022/08/wesley-tingey-mvLyHPRGLCs-unsplash.jpg)
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あなたが帰国子女やネイティブばりに英語を操る事が出来ればここは無視して頂いて構いません。
しかしそうでない場合、必ず言葉の壁に直面します。
特に私の場合は英語を母国語としない国々と(日本人である私も含め)、第2言語である英語を使ってコミュニケーションをとっていかねばなりません。
世界には様々なアクセントがあり、聞き取りに苦労する事も多いのが実情です。
また、日本語英語もかなり癖があるので相手に聞き取ってもらうのも一苦労なんて事も頻繁に起こります。
上記のようなコミットメントの違いや言葉の壁にぶち当たると誰もが
「自分には無理なのではないか?」「プロジェクトリーダーを降りたい」
と考えます。
私も自分自身の背中を押すのに疲れる事もありました。
中には精神的に参ってしまう人もいるので注意が必要です。
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困難が発生する背景
日本人の場合(もしくは似たようなヒエラルキーが強めの文化をもった国と仕事をする場合)、プロジェクトリーダーや上司に言われた事に疑問を持たずそのタスクに取り組む傾向が強いと思います。
ところが海外では
しっかりとした理由や背景を説明しないと人は動いてくれません。
特にプロジェクトをリードする場合には、あなたは各部署から選抜された同格(例えば課長同志など)なメンバーと仕事をする事になりますし、中にはあなたより上級職(例えば部長など)を率いる必要があります。
タスクに対する説明が足りない場合、多くの場合プロジェクトメンバーはあなたの依頼を先延ばしにするか、最悪の場合には無視するでしょう。
言葉の問題に関しては、
お互い第2言語として英語を使う場合、困難にぶつかるのは
「発音」と「文法」の問題です。
特にしっかりとした文法で話をしないと、コミュニケーションエラーが発生する可能性が大きくなります。
対策
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具体的な対策を4つ紹介します。
説明に対する時間的なコストを惜しまない
外国人が日本人のように、命令・指示されたからタスクをこなすという事は殆どありません。
もちろん中にはコミットメントが高くあなたの指示・依頼に対応してくれるメンバーもいるでしょう。
しかしそれは少数派だと考えた方が良いと思います。
プロジェクトをリードする中でだんだんとメンバーのコミットメント力の違いが見えてきます。
コミットメントが低いメンバーには「丁寧になぜこのタスクが必要なのか」を説明しましょう。
絶対にやってはいけないのが、
「説明するのが面倒だから、自分でやってしまおう」
と依頼しておきながら相手が提出しない場合に自分でタスクを処理してしまう事です。
そうすると相手は
「なんだ、自分で出来るんだ」と思い、さらにあなたの指示・依頼に応じなくなります。
面倒でも必ず説明しましょう。
通常のFace to Faceのコミュニケーションが戻ってきている現在では出来れば会って直接話をしましょう。
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期待値をコントロールする
説明の時間をいくらかけても、それでもタスクを処理してくれないメンバーも存在します。
そういったメンバーにいちいちイライラしていては海外ではプロジェクトをリードできません。
個々のコミットメントレベルを把握したのであれば、
個々のメンバーがどのくらいの成果物を期日内にあげるかどうかを予測
する事が重要です。
英語は継続的に学習する
英語は地道に勉強するしかありません。
特に注意したいのが、
外国に住めば英語が話せるようになるという事はありません。
もちろん日本にいる時よりも英語に接する機会も増えますし、業務で英語しか使わないのであればあるレベルまでは英語を使えるようになります。
しかし相手があなたが話す英語(発音・文法)に慣れてくると、それなりの英語でも通じるようになってきます。
ここで英語学習をやめてしまうとあなたの英語力はそれ以上向上しません。
実際に仕事では通用すると思っていた英語が、例えば銀行口座の開設や役所関係など、一旦業務以外の案件で英語を話すといかに自分の英語が伝わらないのかを思い知る事があります。
語学は終わりのない修行です。
地味ですが継続して勉強しましょう。
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![](https://www12.a8.net/0.gif?a8mat=3NJ515+C4ER76+2TV8+BYT9E)
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人間関係構築に対する時間的コストも惜しまない
プロジェクトを進める上で忘れていけないのがソフトスキルです。
あなたなりの方法で人間関係を構築する事が重要です。
日本的に飲みに行くのもいいですし、ランチに行くのでも構いません。
多少面倒でもこういった人間関係構築はプロジェクトを進める上では欠かせない要素です。
時には強い態度でのぞむ
海外で仕事していく上で、
時には毅然とした姿勢でメンバーに接する事も重要です。
いくらあなたが説明に時間を割いても、それでもタスクを処理してくれないメンバーが存在する事もあります。
上述したように、その場合に絶対に行ってはいけないのがあなたが代わりにそのタスクを処理する事です。
そうしてしまえば二度とそのメンバーはあなたの指示・依頼を行う事がなくなります。
日本人はどちらかと言うと気弱であったり、言わなくてもわかってくれる日がくるだろうと、コミットメントが低いメンバーがいた場合に対立を恐れたり衝突を過度に回避する傾向が強いと思います。
しかしあなたがプロジェクトを成功させる上で避けて通れないのであれば衝突を過度に回避してはいけません。
つまり「いうべき事ははっきりと言う」事はとても重要です。
あなたが毅然とした態度でのぞむ事で案外相手の態度が変わる事もあります。
飴と鞭ではないですが、良好なコミュニケーションと毅然とした態度は両立させてリーダーシップをとる事が海外では特に重要です。
まとめ
日本と海外でプロジェクトを多数率いた経験から、
海外でプロジェクトをリードする際に直面しうる困難とその対策を紹介しました。
皆様のプロジェクトの成功のお役に立てば幸甚です。
ここまで読んで頂きましてありがとうございました。
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